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ぼそり3◎第5回(平成13年12月28日)
『品性を問われます』
新聞のテレビ覧から目を通す人をバカにする向きもあるようですが、僕も毎朝毎夕新聞を読むにあたってまずはテレビ覧から始めずにはいられない者の一人ですので、バカにするなどとんでもない話であると思っています。しかしながら、僕の場合は正確にはテレビ覧の下半分の番組紹介から読みますので、番組表から見る方々よりも若干教養を感じさせるものがあるのではないかとも思っています。
さておき、いずれにしましても番組表というものは新聞・雑誌を問わず、通常の文字組みとは大分趣きが異なります。放送時刻や番組名、ステレオ放送ないしニヵ国語放送もしくは文字放送の表記、番組タイトルや放送内容、それからGコード等々の様々な情報をあの表に収めなくてはいけないにもかかわらず、横幅は極端に狭く縦寸は思いのほか長くなっているために独自の組み方をすることになり、結果として紛らわしい改行とかアグレッシブとも思えるほどのタイトルと内容の省略などが発生してしまってます。番組によっては、実際に見るまでどんな内容なのか分からないという場合も珍しくはありません。
そんな行き過ぎたマス・ファーストインテリジェンスの時代において、どうしたって経験せずにいることなどできないのが読み間違いです。特に間違いやすいのが一続きの単語の真ん中で改行されている場合です。ここでは僕が経験した例を多少内容を変更しつつ提示し、検証してみようと思います。
【ex.1】
00[S][字]プロジェ○トX
「男たちの戦い!!生
死をかけた大事業」
上記のテクストにおいて、生死という単語の中心で改行されているために、僕は「せいし」とは読めず「なま、し」と読み間違えました。『なま、しをかけただいじぎょう』では、『なま』という言葉の持つ意味が完全に不明です。より深く読み解こうと思い、音読を試みましたが火に油でした。ほどなく、居合わせた家族の忠告によって『せいし』であると理解したのでことなきを得ましたが、大変に危険な状況であったことは言うまでもありません。
次の例は、破壊力自体は低いものですが用心を怠れば規則正しい生活リズムに影響を及ぼす危険性があります。
【ex.2】
5.30 ズーム○ン!!SUP
ER
NHKの海外ドラマ枠において救急医療の現場を舞台にしたドラマが放映されています。僕はそのドラマを好んで視聴しています。ですから、このテクストの場合は改行そのものが問題を生んでいるというよりも、僕の視聴習慣に根ざした誤読であると思われます。早い段階でNHKの番組を某民放局で早朝に放送するわけがないという点に思い至ったのは僕にとって幸いでした。そうでなければ早起きして観ていたかもしれません。加えて、前行の『SUP』を『サップ』と一瞬ではありますが読み間違えている事実も存在しており、それはたんに恥ずかしいというだけなのですがしかし、やはりこの場合においても潜在的な危険性をはらんでいる点は否定できません。
上記2例は、この場で公開できるギリギリのものであり、僕もしくは賢明なる皆様方におかれてもさらに危険で恥ずかしい誤読の可能性、それを誘発する読解困難な表記に遭遇する可能性はテレビ覧がこの世に存在するかぎり消えることはないでしょう。昨今、BSデジタル放送への民放局の参加のあおりを受けてテレビ覧のテクスト総量は肥大化の一途をたどっています。どうかお願いです。テレビ覧に目を通す際には細心の注意をはらって行ってください。【K】
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